市場課題|脳の創薬に残る、成功率と評価数の壁

脳の創薬は成功率が低い
脳の病気の治療薬は、創薬のなかでも成功しにくい分野です。薬が脳へ入る前に、血液脳関門が立ちはだかるためです。成功率が上がらないままでは、脳の病気の新薬が患者に届くまでの時間が長引きかねません。
効率的に候補を探しにくい
脳の創薬では、動物の細胞を使った実験で良い結果が出ても、ヒトに投与すると効果が薄いことが多いと、同社は説明しています。動物とヒトの種差の壁を越えられず、効率的にヒット化合物(効果の手がかりとなる化合物)を見つけにくいためです。種差により精度の低い数十万の候補化合物を用いて、動物実験を繰り返すしかなく、手間と費用がかかるという課題があります。
他にも、薬の成分の多くが脳の血管を通りにくい性質、脳の病気の病態をヒトの細胞で再現する難しさ、動物の細胞で得た結果をヒトへ当てはめる際の予測のずれ、といった課題があるといわれています。
- 血液脳関門血液中の物質が脳の組織へ入る量を制限する、脳の血管の仕組みである。内皮細胞が隙間なく並び、周囲の細胞が支える。薬の成分の多くは通りにくく、脳の創薬の壁とされる。


