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「細胞の分子スイッチが次々と活性化を呼び込む仕組み-分子スイッチCdc42のシグナル増幅機構を構造から解明-」
理化学研究所(理研)生命医科学研究センタータンパク質機能・構造研究チームの白水美香子チームディレクター、久野玉雄専任研究員、篠田雄大研究員、新野睦子上級技師らと国立長寿医療研究センターの共同研究グループは、細胞の形態や運動を制御する分子スイッチCdc42を活性化するタンパク質DOCK11が、いったん活性化したCdc42を利用して自身を細胞膜上に安定化させ、さらにCdc42の活性化を促進する「正のフィードバック機構」の分子レベルの仕組みを明らかにしたと発表した。クライオ電子顕微鏡法で複合体の立体構造を決定した結果、不活性型Cdc42を活性化させる触媒ドメイン(DHR2ドメイン)とは離れたARMドメインに、活性型Cdc42が直接結合していた。人工脂質膜を用いた実験では、膜に結合した活性型Cdc42があるとDOCK11のCdc42活性化能が約2.5倍に高まった。細胞膜を模倣した脂質膜上では、DOCK11は溶液中で主に見られるU字型から脂質膜に沿って伸びた構造へ変化した。研究グループは、DOCK11が関与する先天性免疫異常症やB型肝炎ウイルス感染など、疾患の分子機構の理解や将来的な創薬研究の基盤となることが期待されるとしている。成果は科学雑誌『Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America(PNAS)』オンライン版に10月6日付で掲載された。
出典:理化学研究所 2026年10月9日 プレスリリース
https://www.riken.jp/press/2026/20261009_1/index.html



