光電融合がもたらす未来
離れたGPUの連携実現
光接続が普及すると、別のラック(サーバーを収容する棚)に配置したGPU同士も一体として動かせます。現在のAI基盤は電気配線の限界から、GPUを一箇所に密集させる構成が主流です。同社は半導体設計企業の「Alchip」と連携し、光通信エンジンを載せた実証システムを公開しました。この設計例では、計算チップ1基あたり毎秒100テラビット以上の広い通信帯域を実現しています。
高電力効率AI基盤の構築
同社が目指すのは、電力効率を極限まで高めたAI計算基盤の構築です。最高技術責任者(CTO)のウラジミール・ストヤノビッチ氏は、1万基のGPUを1台の計算機のように統合する構想を提示。発熱が分散される光接続の強みを活かし、ラック1台あたりの消費電力を約100キロワットの現実的な水準に抑えて拡大する方針です。このインフラが実用化されれば、同じ電力枠でより大きなAIモデルを稼働させられます。
シリーズEで約5億ドル調達
同社は2026年3月に、シリーズEで約5億ドルを調達しました。この調達は資産運用会社の「Neuberger Berman」が主導し、「NVIDIA」や「MediaTek」も参画。調達後の企業価値は約37億5,000万ドル(約5,600億円)と報じられています。量産と品質検査の体制が整えば、光電融合技術は実証から商用実用の段階へ進みます。