市場課題|集まらないCO2データ

CO2算定が手作業で長期化
CO2排出量の算定は、いまも手作業です。電気やガスの明細や購買の記録を集め、排出原単位(使った量に掛けると排出量が出る係数)を掛けて積み上げる作業が、表計算ソフトの上で続きます。算定に時間を取られ、削減策の検討まで手が回りません。
取引先のCO2データが乏しい
自社の外で生じる排出を示すScope3は、実態の把握が難しい区分です。自社の排出だけを減らしても、製品全体の排出量は下がりません。取引先から集まる情報は書式も水準もそろいません。その結果、Scope3は推計に依存し、取引先からCFP(カーボンフットプリント、製品ごとの排出量)の開示を求められても応えにくくなります。
課題は算定の現場だけにとどまりません。他にも、改正の続く開示制度を追う負担、削減投資の費用対効果を経営層へ示す難しさ、Jクレジット制度(削減量を国が認証する制度)の煩雑な手続き、といった課題があるといわれています。
- Scope3事業者の温室効果ガス排出量を分類したうちの一つで、原材料の調達や製品の輸送、使用や廃棄など、自社の外で生じる排出を指す。製造業では総排出量の大半を占める場合がある。


