市場課題|安価な廃油ほど燃料にしにくく、製造で排水も出る

廃油は燃料化の前処理が必要
廃食用油やパーム油の廃液のような安価な油は、そのままでは燃料にしにくい原料です。こうした油は、油脂が分解した遊離脂肪酸や水を多く含みます。アルカリを触媒に使う一般的な製造法(アルカリ法)では、遊離脂肪酸がアルカリと反応して石けんができ、収率(原料から得られる製品の割合)が下がるため、除去や脱水といった前処理の工程が増えます。
水洗の排水と副産物が負担
アルカリ法で燃料を製造すると、精製の工程で排水が出ます。アルカリなどを除くため、何段階もの水洗が要るからです。副産物のグリセリンもアルカリを含んでpHが高く、再利用には複雑な工程を要し、製造現場の負担になっています。
他にも、バイオ燃料には課題があります。食用の作物を燃料に回すことによる食料供給への影響、非可食のバイオマス(生物に由来する資源)を燃料に変える難しさ、製造コストの高さ、といった課題があるといわれています。
- 遊離脂肪酸油脂の分子から切り離され、単独で存在する脂肪酸である。使い古した食用油や質の低い油ほど多く含む。アルカリ触媒と反応すると石けんになり、燃料の収率を下げる原因になる。


