市場課題|電子回路の配線製造は銀と手間がかさむ

配線材料の銀が高騰
電子回路の配線材料として欠かせない銀は、世界的な需要の高まりで価格の上昇が続いています。タッチパネルや回路基板の配線に広く使われているのが、電気をよく通す銀です。配線に使う銀の量が多いままでは、電子機器の製造コストが膨らみ続ける恐れがあります。
版の準備に手作業が残る
配線の製造で主流のスクリーン印刷(版の細かい穴からインクを押し出す印刷)では、版の準備に多くの手作業が残っています。樹脂に銀の粒子を混ぜた「銀ペースト」を、回路の図柄ごとに用意した版で塗るため、版の制作やインクの充填、洗浄といった工程が欠かせない方式です。多品種を少量ずつ製造する場面ほど、準備の手間と人件費が重くなります。
他にも、銀ペーストの配線は時間とともに抵抗が増えやすい、版のいらないインクジェット印刷では導電性インクがにじみやすい、といった課題があるといわれています。
- 銀ペースト樹脂の中に銀の粒子を分散させた、ペースト状の導電材料。スクリーン印刷で基板に塗り、銀の粒どうしが接触することで電気を流す。電子部品の配線や電極に広く使われている。


