市場課題|病理診断は形態情報が中心で、遺伝子の働きを場所ごとに捉えにくい

病理診断は形態情報が中心
病理診断は、細胞や組織の形態情報を手がかりにしてきました。形態は顕微鏡で観察できる一方、遺伝子の働きまでは形から読み取りにくい面があります。このままでは、見た目が似た組織の細胞の違いを把握しにくく、診断や研究で得られる情報が限られかねません。
少数の変異は位置を特定しにくい
腫瘍内のわずかな細胞集団に特有のゲノム変異(DNAの塩基配列の変化)は、組織のどこにあるかを特定しにくく、複数の変異の同時把握はさらに困難です。腫瘍の内部は細胞の性質がそろっておらず、こうした少数の細胞集団の挙動が注目されています。変異の分布が見えなければ、その集団を組織上で追いにくい状態が続きます。
他にも、シングルセルや空間オミクスのデータ解析に高度なコーディングの技能が求められること、約340種類のタンパク質を同時に調べる免疫解析が従来は難しかったこと、といった課題があるといわれています。
- ゲノム変異DNAの塩基配列に生じた変化を指す。腫瘍では、同じ組織の中でも細胞ごとに異なる変異が見つかる不均一性が知られており、変異がどこにあるかが研究の焦点になる。






