市場課題|排熱の多くは低温で電気に変えにくい

低温排熱の多くが未利用のまま
工場や発電所から出る排熱の多くは300℃以下の低温排熱で、その大半が使われないまま捨てられています。一次エネルギー(石油や天然ガスなど、加工する前のエネルギー)の供給量の60%以上が排熱となり、その約75%が低温排熱という推計です。高温の排熱は水蒸気で回収する技術が実用化されている一方、低温排熱は回収の手段が限られ、このままでは多くのエネルギーが失われ続けます。
熱電発電は電力が小さく割高
熱電発電は古くから研究されてきましたが、低温排熱から得られる電力は、ミリワット(1000分の1ワット)程度と小さいとされてきました。電力が小さいため、設備の費用に見合う発電量を得にくく、割高な技術と考えられてきました。工場の電力を補えなければ、排熱を回収する設備への投資も進みにくくなります。
他にも、工場の無線センサの電池交換にかかる保守の負担、といった課題があるといわれています。
- 低温排熱おおむね300℃以下の温度で環境中に捨てられる熱を指す。工場の温排水や排ガス、温泉の排湯などが含まれる。温度が低いため、水蒸気でタービンを回す従来の方法では電気として回収しにくい。


