市場課題|植物工場は生理障害と品種選びでコストを下げにくい

光を強めると葉の縁が傷む
人工光型植物工場でレタスの成長を速めるため光を強めると、チップバーンと呼ばれる生理障害が起きやすくなります。葉の縁が傷んだ株はトリミング(傷んだ部分を切り取る作業)が要り、人件費や歩留まり(製品にできる収穫量の割合)に影響します。そのため多くの工場は光を弱めて成長を抑え、生産コストを下げにくいのが現状です。
工場に合う品種を選びにくい
植物工場は工場ごとに栽培システムや環境が異なり、既存品種から最適なものを選びにくいとされています。交配と選抜を何世代も繰り返す従来の交雑育種(異なる品種を掛け合わせて選ぶ方法)では、新品種の開発に長い期間とコストがかかります。そのため、工場ごとの専用品種の開発は難しいとされてきました。
他にも、農業従事者の減少による生産体制の維持の難しさ、異常気象による露地野菜の収量の不安定さ、資材やエネルギーの高騰、といった課題があるといわれています。
- チップバーンレタスなどの葉の縁が褐色に傷む生理障害である。成長が速いと、葉の先端までカルシウムが十分に届かなくなって起こる。植物工場で収量を上げる際の大きな妨げとされる。






