市場課題|サケの頭部は廃棄され、有用な成分も処理で変性しやすい

サケ頭部の廃棄が負担になる
北海道の水産加工では、サケの頭部の多くが水産系廃棄物として処理され、産地の負担になってきました。サケは北海道を代表する水産資源ですが、身を取ったあとの頭部は用途が限られ、処理の費用と手間がかかります。未利用のまま扱う量が増えるほど、価値を引き出せないまま処理の費用だけがかさみます。
熱や薬品の処理で成分が変質
軟骨の機能性成分の弱点は、取り出す工程で構造が変わりやすいことです。プロテオグリカンやコラーゲンは、加熱や酸・アルカリによる処理を受けると、立体構造がほどける変性が起こります。加水分解(水分子が結合を切り離す反応)は、分子そのものを切断する反応です。変性した成分は体内での働き方も変わるとされ、価値を保つには穏やかな条件で取り出す必要があります。
他にも、産地ごとに異なる鮮度の管理、漁期に集中する原料の受け入れ体制、部位ごとに量が違う成分をむらなく取り出す難しさ、といった課題があるといわれています。
- 変性タンパク質などの分子が熱や酸・アルカリの作用で立体的な構造を崩し、もとの性質を失う現象である。糖が結びついた成分では結合が切れて分子が小さくなることもあり、水を抱える力が変わる。






