市場課題|熱による膨張が部品に反りやひずみを生む

樹脂の熱膨張が反りを招く
樹脂は熱で膨らみやすく、反りやひずみの原因になるとされる材料です。金属やセラミックスよりも熱膨張係数が大きく、半導体の封止材(半導体チップを樹脂で包んで守る材料)のように、樹脂とほかの材料を組み合わせた部品では、膨らみ方の差が接合部への負担になります。温度が変わるたびに部品の寸法が変わり、その負担が繰り返しかかります。
シリカでも膨張が残る
シリカを混ぜても、樹脂の膨張は残ります。シリカ(二酸化ケイ素の粉末)は樹脂より熱膨張が小さく、混ぜると全体の膨張を減らせます。それでも樹脂の膨張が残るのは、シリカ自体にも熱膨張があるためです。温度の変化が大きい環境では、残った膨張を十分に抑えられない場合があります。
他にも、製造装置の温度を厳密に保つ手間、パワー半導体(大きな電力を扱う半導体)の出力を下げて使う運用、精密装置を置く環境の温度管理、といった課題があるといわれています。
- 熱膨張係数温度が1℃上がったときに、長さや体積が元の値に対してどれだけの割合で変わるかを表す値である。値が大きい材料ほど、温度の変化で寸法が変わりやすい。負の値になる性質が負熱膨張である。


