ニュース紹介
「高性能なハイエントロピーランタノイド酸化物触媒を開発~従来より低温で安定したメタン酸化カップリング反応を実現~」
東京科学大学総合研究院フロンティア材料研究所の鎌田慶吾教授と、東京大学大学院工学系研究科応用化学専攻の和知慶樹助教らの研究グループは、5種類以上のランタノイド元素を混ぜたハイエントロピー酸化物のナノ粒子触媒を、研究室独自のゾル-ゲル法で合成したと発表した。この触媒により、メタン酸化カップリング反応が600℃以下で進み、240時間にわたり触媒活性を維持したという。単一のランタノイド酸化物と比べて、エタンとエチレンの収率が高く、長時間安定して働いた。構成元素の平均イオン半径を指標に触媒表面の塩基性を系統的に制御でき、反応に有効な中程度の強さの塩基点を効率よく作れたとしている。従来の触媒は約800℃の高温を必要とし、長時間の反応で活性が低下することが課題だった。研究グループは、ハイエントロピー化による構造と塩基点の安定化が長寿命化につながる仕組みを明らかにした。成果は『Journal of the American Chemical Society』に掲載された。本研究は科学技術振興機構(JST)の戦略的創造研究推進事業 CRESTの支援を受けた。
出典:科学技術振興機構(JST) 2026年10月8日 プレスリリース(掲載誌:Journal of the American Chemical Society/DOI: 10.1021/jacs.6c15276)
https://www.jst.go.jp/pr/announce/20261008-3/index.html



