ニュース紹介
「プロペラ分子を用いて脂質膜の"海"に"島"をつくる」
大阪大学大学院理学研究科の岩田隆幸講師、群馬大学大学院理工学府の木下祥尚准教授、九州大学大学院理学研究院の松森信明教授、九州大学先導物質化学研究所の新藤充教授らの研究グループは、プロペラ型分子「トリプチセン」をもとに脂質様分子を設計・合成し、脂質膜の中に熱的に安定な「脂質ドメイン」をつくることに成功したと発表しました。作製した脂質様分子を天然リン脂質と混ぜて膜をつくり蛍光顕微鏡で観察したところ、30℃でトリプチセンを多く含む領域と含まない領域に分かれ、この状態は温度を上げても58℃まで保たれたとしています。X線回折測定により、トリプチセンを含むドメインはリン脂質2分子とトリプチセン脂質1分子の割合でできていることが分かりました。研究グループは、トリプチセン同士の羽が歯車のようにかみ合う「ギア効果」と、周囲の脂質が羽のすき間に入り込む糊としての働きが組み合わさることでドメインが安定すると説明しています。成果は米国科学誌 Journal of the American Chemical Society に2026年7月31日に公開されました。
出典:大阪大学・九州大学 2026年8月5日 プレスリリース
https://www.kyushu-u.ac.jp/f/67072/26_0805_04.pdf



