市場課題|固形がんへの効果と細胞の製造に課題

固形がんへの効果が限定的
CAR-T細胞療法は血液がんで承認が進んだ一方、固形がんでは十分な治療効果を示せていません。最初のCAR-T細胞療法は、2017年に米国で、2019年3月に日本で血液がんを対象に承認されました。固形がんを対象とするCAR-T細胞療法の承認は、2026年に中国で初めて出た1剤に限られ、このままでは多くの固形がんの患者がこの治療法を選びにくい状態が続きます。
長い培養で製造に時間
CAR-T細胞の製造には長い培養期間が必要で、投与までに日数がかかります。T細胞に遺伝子を入れた後、8〜14日ほど体外で増やすためです。多くの細胞は培養士の手作業で製造されており、品質の均一化と製造費の削減も難しい課題です。
他にも、がんの周りで免疫の働きを抑える腫瘍微小環境、その環境で攻撃を続けるうちに力が落ちるT細胞の疲弊、といった課題があるといわれています。
- 固形がん肺・胃・乳房・肝臓などの臓器や組織に塊(腫瘍)を形成するがんの総称である。白血病やリンパ腫のように血液や骨髄で増える血液がんと区別して呼ばれ、がんの多くを占める。


