市場課題|患者が増える一方、点滴と検査の負担が続く

認知症の増加で治療需要が拡大
認知症の高齢者は増え続け、2040年には約584万人と推計されています。認知症の原因疾患の一つであるアルツハイマー病では、脳にアミロイドβ(Aβ、タンパク質の一種)が蓄積し、神経細胞が傷つくと考えられています。患者が増えるほど、治療の選択肢を広げる必要性は高まる一方です。
抗体薬は点滴と検査の負担
進行を抑える抗体薬(Aβに結合して除去する薬)のレカネマブは、点滴と検査の負担が伴う治療です。点滴は2週間に1回、約1時間です。投与前にはアミロイドPET(脳内のAβを画像で調べる検査)などでAβの蓄積を確かめ、投与中は副作用のARIA(アミロイド関連画像異常)を画像検査で調べる必要があります。投与は所定の要件を満たす医療機関で行うため、通院と検査の負担は続きます。
他にも、長期の通院、家族の介護負担、診断から治療へつなぐ体制の整備、といった課題があるといわれています。
- アミロイドβ脳内で作られるタンパク質の一種である。凝集して蓄積すると神経細胞の働きを妨げ、アルツハイマー病の進行に関わると考えられている。抗体薬は、この蓄積を標的にする。


