市場課題|体質差が予防に生かされにくい

体質が見えず予防が後手に回る
生活習慣病やがんは、症状が出てから見つかることが多く、予防の開始が遅れがちです。これらの病気には多数の遺伝子が関与するとされ、単一の遺伝子を調べる検査では傾向を捉えにくくなります。その結果、重症化してから治療を始める例も少なくありません。
年齢別の健診は重点を絞りにくい
年齢と性別で対象と項目を決める健康診断では、体質差に応じた検査や指導の重点化が難しくなります。同じ年齢層なら、リスクの高い人にも低い人にも同じ案内が届き、優先順位をつける材料が乏しい状態です。対策型検診の受診率は約半数にとどまり、日本総合健診医学会でもリスク層別化による見直しが論じられています。
他にも、遺伝情報という機微なデータを安全に扱う情報管理体制の整備、検査結果を生活改善へつなげる支援の設計、日本人集団のデータが少ない疾患での解析精度の確保、といった課題があるといわれています。
- 対策型検診自治体や健康保険組合が対象者を定めて実施する検診。集団全体の死亡率を下げる目的で、対象と項目を統一して行う。
- リスク層別化発症リスクの高さで対象者を分け、検査の頻度や方法を変える考え方。医療資源を高リスク者へ重点的に配分できる。


