2026.09.14 横河電機株式会社 元発表:2026.09.14

横河電機、液化水素運搬船と水素燃料船の制御システムを受注

ニュース紹介

「【横河電機】世界最大となる液化水素運搬船および水素燃料船向け制御システムを川崎重工業から受注」

横河電機株式会社は、川崎重工業株式会社から、4万立方メートル型の液化水素運搬船向けの制御システム1式と、2隻の水素燃料船向けの制御システムを受注しました。

液化水素運搬船向けのシステムは、船内設備を統合的に監視・制御するとともに、緊急時のシャットダウン機能を備えています。水素燃料船向けのシステムは、Marine Hydrogen Fuel System(MHFS)向けに、制御・監視・安全の機能を統合したものです。これらの船は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金事業「液化水素サプライチェーンの商用化実証」と「次世代船舶の開発」に関わるものです。

出典:横河電機株式会社 2026年9月14日 プレスリリース(PR TIMES)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000035.000160352.html

FrontJournalの解説

この分野について

水素は、燃焼時に二酸化炭素を排出しない燃料として、発電や工場、船舶での利用が検討されています。国内で必要な量を賄うには、海外で製造した水素を船で大量に輸送する仕組みが要ります。

その方法の1つが液化水素です。水素はマイナス253℃まで冷やすと液体になり、体積は気体の約800分の1になります。川崎重工業は液化水素運搬船「すいそ ふろんてぃあ」(タンク容量1,250立方メートル)で、2022年にオーストラリアから神戸まで液化水素を運ぶ実証を行いました。

①タンク容量は実証船の32倍

今回の制御システムが載る4万立方メートル型の運搬船は、川崎重工業が日本水素エネルギー(JSE)から2026年1月に受注した船です。坂出工場で建造し、荷役の実証と、国際間の海上輸送を模した実証試験を2030年度までに行う計画です。

タンク容量は「すいそ ふろんてぃあ」の32倍にあたります。液化水素は外からの熱でわずかずつ気化するため、発生したボイルオフガス(タンク内で気化したガス)を推進用の燃料として使う設計が採られています。

②水素を燃料に使う船の安全の要

もう1つの受注先である水素燃料船は、水素でエンジンを動かす船です。グリーンイノベーション基金では、川崎重工業、ヤンマーパワーテクノロジー、ジャパンエンジンコーポレーションが舶用水素エンジンMHFS(船に積む水素燃料タンクと燃料供給システム)の開発を進めています。

水素は漏れると引火しやすいため、燃料系統を常に監視し、異常時に止める仕組みが欠かせません。横河電機が受注したのは、こうした制御・監視・安全の機能をまとめたシステムです。

編集部からひとこと

2030年の完成を目指す運搬船では、タンクやエンジンに加えて、船全体を監視・制御する仕組みの担い手も決まりつつあります。液化水素を大量に運ぶ船はまだ例が少なく、監視と緊急停止の仕組みが実際の航海でどう機能するかが、商用化に向けた確認点になります。

FrontJournal編集部

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本記事は、FrontJournalが公開情報をもとに独自に分析した第三者コンテンツであり、対象企業・研究機関の公式見解ではありません。

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