市場課題|配管の減肉は見えないまま進む

点検の合間の減肉が事故に
定期点検の合間に進む配管の減肉は、漏えいや火災といった事故の原因になります。消防庁によると、石油コンビナート等特別防災区域の特定事業所で2025年に起きた地震によらない事故425件のうち、210件は「配管等の腐食疲労等劣化など」の物的要因によるものでした。減肉を見逃せば、設備の停止による生産の損失も招きかねません。
定期点検は高温や狭所で困難
高温の配管や狭い場所の配管は、定期点検で肉厚を測る作業が困難です。従来は検査員が測定器を持って現場を回り、高温や高所では足場を組み保温材を外して測るため、手間と費用がかさみます。点検は半年から1年に1回程度にとどまり、人手で補うのも容易ではありません。
他にも、設備の老朽化に、保守を担う検査員の高齢化が重なっています。点検に携わる人手の不足や、保温材の下など人の目が届きにくい場所で進む劣化、といった課題があるといわれています。
- 減肉配管や容器の壁が、内側を流れる流体による腐食や摩耗で薄くなる現象である。壁が設計の厚さを下回ると強度が足りなくなり、穴あきや破断による漏えいにつながるため、プラントでは肉厚を測って管理する。


