市場課題|免疫細胞研究では、細胞を増やす技術と働きを測る技術の両方に課題がある

免疫細胞は増やすと弱りやすい
がん免疫細胞療法(患者の免疫細胞を体外で増やして体に戻す治療)の研究では、免疫細胞を働きを保ったまま十分な数に増やすことが課題です。培養が短いと数がそろわず、長く培養すると働きが落ちやすくなります。T細胞の培養では11日ごろを境に働きが落ちる傾向があるといわれ、治療の効果が十分に得られなくなる恐れがあります。
放射性物質を使う測定が負担
免疫細胞ががん細胞を壊す力を測る従来法は、放射性同位元素のクロム51を使うクロミウムリリース法です。放射能汚染を避けるため試料を混ぜる操作を控える必要があり、測定値がばらつきやすくなります。細胞を混ぜて反応させる時間は通常4時間で、条件を比べる研究では手間が重なる可能性があります。
他にも、樹状細胞など他の免疫細胞の効率的な増殖、医薬品の製造基準に沿った細胞培養の規格化、試料の放射能汚染対策、といった課題があるといわれています。
- γδ型T細胞リンパ球の一種で、血液中には少数しかいない。がん細胞やウイルスに感染した細胞を攻撃する働きをもつ。がん免疫細胞療法に使う細胞として研究されている。


