市場課題|口腔組織再建で、患者に新たな傷と負担が生じる

組織の採取で新たな傷が生じる
口腔がんの切除後の再建、インプラント手術の前処置、歯周病の外科治療では、患者自身の健康な組織を採って移植する自家組織移植が主流です。組織を採った部分には新たな傷ができるため、患者は治療のためにもう一つ傷を負うことになります。採取と移植の2か所に傷を抱えるため、患者の負担は大きくなります。
ウシやブタ由来の材料に感染懸念
組織を採らずに済む市販の人工移植材は、主にウシやブタから抽出したコラーゲンで作られています。哺乳類に由来する材料では、牛海綿状脳症(BSE)に代表されるような、動物からヒトへうつる感染症のリスクがゼロではありません。動物由来のコラーゲンには、安全性の面で課題が残ります。
他にも、医薬品や化粧品の評価で続く動物実験への依存、ヒトの組織に近い培養モデルの不足、通常は廃棄される魚のうろこの有効活用、といった課題があるといわれています。
- 自家組織移植患者自身の体の健康な部分から組織を採り、治療が必要な部分へ移す治療法である。拒絶反応が起きにくい一方、組織を採った部分にも新たな傷ができる。


