医用画像の立体表示|手術前の情報共有という課題

CT画像は平面表示に限られる
CTやMRIで得られる画像は、本来断面ごとの平面画像です。医師はこの断面画像を何十枚も見比べながら、頭の中で血管や臓器の立体的な位置関係を組み立てる必要があります。特に肝臓や膵臓のように血管が複雑に入り組む臓器では、平面画像だけで術前に全体像をつかむことが難しくなります。
紙の説明図は伝わりにくい
手術前には、執刀医が看護師や他科の医師と手技の手順を共有する場面があります。これまでは印刷した画像や手描きの図を使って説明することが多く、奥行きや角度を紙の上で伝えるには限界がありました。口頭での補足に頼る部分が増えるほど、参加者どうしで理解の食い違いが生じやすくなります。
他にも、離れた病院間での症例相談、学生に立体的な解剖を教える教材の不足、医療機器の操作を体験する場の限られた機会、といった課題があるといわれています。
- MR(複合現実)現実の空間に3Dのデジタル映像を重ねて表示する技術を指す。VRが視界を仮想空間に置き換えるのに対し、MRは手元の実物と映像を同時に見ながら作業できる。






