市場課題|タンパク質の結晶は測定前の扱いが難しい

貴重な結晶は小さく扱いにくい
高品質なタンパク質の結晶は得にくく、作製の条件を探すだけで数年かかることも珍しくありません。苦労して得た結晶には、ごく小さなものや細長い柱状のものも含まれます。こうした結晶を測定の前に損なうと、構造解析の研究全体が遅れる恐れがあります。
凍結時に残った液が並びを乱す
測定では、結晶を小さな輪で溶液ごとすくい取り、低温の気流で凍らせるのが一般的です。このとき輪に残った余分な母液(結晶を育てた溶液)は、凍る際に結晶を圧迫し、分子の並びを乱します。さらに輪の素材や残った液もX線を散乱させるため、測定データに雑音が混じりやすくなります。
他にも、粘り気の強い溶液から結晶を取り出しにくい、室温で測ると結晶が乾きやすい、といった課題があるといわれています。
- 母液タンパク質の結晶を育てた溶液のことで、沈殿剤などを含む。結晶は測定まで母液に浸した状態で保たれるが、すくい取る際に余分な母液が残ると、凍結時の変形やX線の散乱によって測定データの質を下げる原因になる。


