Riparia|新潟大学発の「地方企業のSNS運用」を開発する企業

株式会社Riparia(リペリア)

Riparia「地方企業のSNS運用」を開発|研究領域=地方企業の情報発信を支援/強み=SNS運用を企画から代行/将来性=ゲーム内に新潟の街を再現

企業紹介|Ripariaとは?

限られた予算でも商品や採用の情報を顧客へ届ける手法として、注目を集める「地方企業のSNS運用」。株式会社Ripariaは、その支援に取り組む、新潟大学発のデジタルマーケティング企業です。SNSアカウントの運用代行やWebサイトの制作を、新潟を中心に企業や自治体へ提供しています。

キーワード「地方企業のSNS運用」

地方企業のSNS運用は、InstagramやX(旧Twitter)などのアカウントで、地域の企業が自社の商品や取り組みを継続して発信する活動です。特徴は、写真や動画の投稿を通じて、顧客と直接やり取りできる点にあります。県産品の販売や社員の採用の場面で、企業の魅力を県外の人にも届けられます。

市場課題|地方企業は情報発信の予算と人手が限られる

現状の地方企業の発信の課題|現状は、予算と人手が限られ、更新が続きにくい/発信に割ける予算が限られる/SNS運用は担当の負担が大きい

発信に割ける予算が限られる

地方の中小企業では、Webサイトの制作や広告に充てられる予算が限られがちです。Webサイトをプログラミングで一から作る場合、費用の多くを実装の工数が占めます。その分、発信の中身を考える企画や、見てもらうための広告に回す費用が不足しかねません。

SNS運用は担当の負担が大きい

SNS運用では、投稿の企画、撮影、投稿作業、反応の分析を休まず繰り返す必要があります。専任の担当者を置けない企業では、通常業務の合間に投稿を続けることになり、更新が途切れがちです。更新が止まったアカウントは見てもらえる機会が減り、発信にかけた手間が成果につながりにくくなります。

他にも、首都圏に比べて採用が難しいデジタル分野の人材、品質が高くても県外に知られにくい県産品の魅力、進学や就職を機に進む若い世代の県外流出、といった課題があるといわれています。

FrontJournalの解説
  • 工数作業にかかる人数と時間の量を表す指標である。人数と日数を掛けた「人日」や「人月」の単位で見積もり、Webサイト制作では実装にかかる工数が費用を大きく左右する。

Ripariaの強み|「地方企業のSNS運用」を開発

Ripariaが「地方企業のSNS運用」を開発|現在は、制作と代行で発信の仕組みを提供/ノーコードで制作費を抑える/企画から分析まで運用を代行

ノーコードで制作費を抑える

プログラミングによる従来のWebサイト制作は、実装の工程が長く、完成後の小さな修正にも制作会社への依頼が必要になりがちでした。

同社のWeb制作は、ノーコード(プログラムのコードを書かずに作る方法)のWeb制作サービス「Studio」を使い、画面上でデザインと実装を同時に進める方式です。コードを書く工程が短くなるため、納期を短縮でき、抑えた分の予算を企画や広告に充てられます。完成後の文字や画像の差し替えも、顧客自身が画面上で行う仕組みです。地方企業は限られた予算の中でも、Webサイトを持ちながら企画や広告に費用を振り向けられるようになります。

企画から分析まで運用を代行

SNS運用を社内だけで続けると、投稿の制作に追われ、反応を分析して次の企画に生かす作業まで手が回りにくくなります。

同社のSNS運用は、戦略の立案から企画、投稿の制作と編集、投稿作業、データ分析までを一貫して担う方式です。運用の前には、発信の対象とする顧客層や投稿スケジュール、ハッシュタグの使い方を設計します。運用開始後は投稿への反応を分析し、改善策を提案する体制です。投稿は短尺動画やプッシュ型の配信(利用者のスマートフォンに直接届ける配信)など媒体の特性に合わせて作り分け、結果は月次のレポートで共有します。企業は社内の担当者の負担を抑えながら、分析に基づく発信を続けられるようになります。

FrontJournalの解説
  • ノーコードプログラムのコードを書かず、画面上で部品を配置したり設定したりしてWebサイトやアプリを作る開発手法である。実装の工数を減らせるため納期と費用を抑えやすいが、細かな機能の作り込みには制約がある。

未来|SNSからゲームまで発信の場を広げ、新潟の魅力を県外へ届ける

新潟の地方企業の発信が変える未来|SNSとゲームで新潟の魅力を届ける/県産品とイベントの発信を支援/ゲーム内に街並みを再現/新潟発のコンテンツ創出を目指す

県産品とイベントの発信を支援

新潟の食品ブランドやイベントの発信に、同社のSNS運用はすでに使われています。雪室(天然の雪で食材を保存する貯蔵庫)を使う食材ブランド「越後雪室屋」では、商品とブランドの成り立ちを伝えています。「クールジャパンEXPO in NIIGATA」(新潟の食や酒、アニメが集まる祭典)では、当日の様子をリアルタイムで発信しました。新潟県の依頼では、県内での起業を促す広告運用や、採択者インタビュー記事の制作も担いました。

ゲーム内に街並みを再現

同社は、オンラインゲームの中に新潟の街並みを再現する取り組みも始めています。2026年6月には、同社が企画した、新潟市のバス乗り場「万代シテイバスセンター」周辺が舞台のゲームが「Fortnite」(オンライン対戦ゲーム)上で配信されました。建物の形は国土交通省の3D都市モデル「PLATEAU」を、見た目は現地で撮影した写真を使って再現しています。同社はこの手法を全国の都市や観光地に広げ、ゲーム内の看板を広告枠として販売する予定です。

新潟発のコンテンツ創出を目指す

同社は、「新潟から世界と戦えるコンテンツを創る」をビジョンに掲げています。ゲーム配信者のチーム「holdown theW」の運営も、ゲーム分野のコンテンツを新潟から発信する取り組みの一つです。2025年には室田氏が新潟県eスポーツ連合の事務局長に就き、同社が事務局を担っています。県外の人が新潟の企業や地域を知る機会が増えれば、移住や就職の候補に新潟が挙がりやすくなります。

会社概要|株式会社Ripariaの事業内容・設立背景

大学院在学中に学生起業

株式会社Ripariaは、2019年9月に新潟市で設立されました。代表取締役CEOの室田雅貴氏は、新潟大学工学部から大学院に進み、大学院に在籍中に同社を立ち上げています。設立にあたっては、同大学経済科学部の伊藤龍史准教授(当時)から、起業の進め方について指導を受けました。室田氏は2020年にヤフー株式会社へエンジニアとして就職し、その後Ripariaの経営に専念するため退職し、新潟に戻っています。

大学の称号とJ-Startup

同社は、新潟大学発ベンチャー称号認定制度の第3号として認定されました。学生(卒業生を含む)が立ち上げた企業の認定としては、同社が最初です。2023年2月には、新潟県と公益財団法人にいがた産業創造機構、関東経済産業局が共同で進める「J-Startup NIIGATA」(新潟発の有望なスタートアップを支援する制度)の認定企業に選ばれました。2025年2月には、「Studio」の公式加盟プログラム「Studio Experts」(審査を通過した制作会社の加盟制度)にも加わっています。

副業マッチングからSNS運用へ

同社は、創業時の副業マッチングから、地方企業のSNS運用やWebプロモーションの支援へと事業の軸を移してきました。創業時の主力は、関東圏の副業人材と新潟を中心とする地方の中小企業をつなぐマッチングサービス「ともるい」で、同サービスはすでに終了しています。現在の事業内容は、企業向けのプロモーション支援とWebサービスの開発・運営です。本社は新潟市中央区米山にあり、新潟駅直結の施設「NINNO」と佐渡市にもオフィスを構えています。

会社情報

会社名株式会社Riparia(Riparia, Inc.)
所在地新潟県新潟市中央区米山2丁目6-7 WorkWith 米山 4D(本社)。新潟駅前オフィス:新潟県新潟市中央区笹口1丁目2 PLAKA2 NINNO。佐渡オフィス:新潟県佐渡市河原田諏訪町4 Hostel Perch
設立2019年9月3日
代表代表取締役CEO 室田雅貴
事業SNS運用、Webサイト制作(「Studio」を使用)、画像・動画のクリエイティブ制作、ゲーム配信者チーム「holdown theW」の運営、Fortnite上のゲーム「新潟市万代シテイバスセンター バトルロイヤル」の企画・配信
技術領域SNSアカウントの運用設計とデータ分析。ノーコードのWeb制作サービス「Studio」によるWebサイト制作
連携新潟大学(新潟大学発ベンチャー称号認定)。アルビレックス新潟(オフィシャルクラブパートナー、2021年6月)。株式会社ビートバップ(ゲームの制作)
採択J-Startup NIIGATA 認定企業(2023年2月)。令和7年度にいがた2km魅力創造・8区連携支援補助金(ゲーム事業)
URLhttps://riparia.jp/

編集後記|FrontJournal編集部より

Ripariaは、新潟大学発ベンチャー称号認定制度で、学生が立ち上げた企業として最初の認定を受けました。副業人材のマッチングから始まり、地方企業の発信を支える仕事へと重心を移してきた歩みには、地域の困りごとに合わせて事業を組み替える柔軟さがあります。創業者の室田氏は、ヤフー株式会社でエンジニアとして働いた経験を持ちます。

SNSの運用代行やノーコードによるWebサイト制作は、地方の中小企業にとって身近な支えです。そこに、ゲーム空間での街の再現やeスポーツという新しい発信の場が加わりつつあります。新潟大学からは、医療や地域のインフラなど多様な分野でスタートアップが生まれており、その顔ぶれは新潟大学発スタートアップ10選でも紹介しています。新潟発の発信がどこまで県外へ届くのか、今後の展開が楽しみな企業です。

FrontJournal編集部

出典:経済産業省 大学発ベンチャーデータベース2026

出典:「Gビズインフォ」(経済産業省)(2026年9月28日に利用)を加工して作成

本記事は、FrontJournalが公開情報をもとに独自に分析した第三者コンテンツであり、対象企業・研究機関の公式見解ではありません。

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