市場課題|熱CVDのグラフェンは高温成膜が必要で、燃料電池は白金のコストが壁になる

高温成膜で使える基板が限られる
熱CVD(原料ガスを加熱して膜を形成する化学気相成長法)でグラフェンを作製すると、一般に800〜1,000℃程度の高温になります。基板は、その温度に耐える材料に限られる状況です。透明電極やセンサ、電池など幅広い用途が期待されるグラフェンも、成膜できる基板の種類には制約があります。
白金の高コストが燃料電池の壁に
燃料電池の触媒(化学反応を進める材料)に使われるのは、高価で希少な白金です。市販の燃料電池自動車(FCV)では、1台あたりおよそ20〜30gの白金が、電解質の両側にある触媒の層に使われています。コストや希少性から、白金の使用量を現在の半分以下に減らさなければ、本格的な普及は難しいと考えられています。
他にも、大容量の全固体電池では、材料開発、電極と電解質の境目(界面)の問題、量産化の難しさ、といった課題があるといわれています。
- 熱CVD原料ガスを高温に加熱して化学反応を起こし、基板の表面に薄い膜を形成する方法である。反応に熱を使うため、基板は成膜温度に耐える材料に限られる。


