市場課題|悪天候と地図の整備費が、地方での自動運転の普及を阻む

悪天候で周囲の認識が低下
自動運転車は、雨や雪の日に周囲を認識する性能が落ちやすくなります。広く使われるLiDAR(レーザー光で周囲の形を測るセンサー)やカメラは、雨粒や雪が表面に付くと、対象を正しく捉えにくくなります。このままでは、積雪地域の地方都市で冬も安定して運行することは困難です。
地図の整備費が導入の負担に
市街地の自動運転では、高精度3D地図(道路の形や車線を細かく記録した3次元の地図)を事前に用意する方法が一般的です。新しい地域へ導入するたびに地図を作り、道路が変わるたびに更新する作業には、多くの時間と費用がかかります。利用者の少ない地方ほど、地図の整備費を回収することが難しくなります。
他にも、運転手の不足による路線バスやタクシーの減便、高齢ドライバーの事故や免許返納で移動手段を失う住民の増加、人口が減る地域での公共交通網の維持、といった課題があるといわれています。
- LiDARレーザー光を周囲に照射し、反射して戻るまでの時間から物体の位置や形を測るセンサーである。自動運転車の目として広く使われる。雨や雪の粒にも光が反射するため、悪天候では測定に乱れが生じやすい。


