市場課題|接着剤は強度と耐久性に限界

接着剤の層が弱点になる
異種材料を接着剤で貼り合わせる方法は、その接着剤の層自体が弱点になりやすいという課題を抱えています。自動車や電気・電子機器の軽量化・電動化が進むなか、樹脂・ゴム・金属・セラミックスといった性質の異なる材料を組み合わせる場面が増え、多くの場合接着剤で貼り合わせる方法が使われていますが、剥離や劣化の起点になりやすく、うまく接着できないという相談も少なくありません。組み合わせる材料の種類が増えるほど、接合部の強度をどう確保するかが重い課題になります。
高周波・放熱の性能を妨げる
接着剤の層は、機械的な強度だけでなく、電気・電子機器の性能にも影響します。5G/6G機器で使う基板では、銅箔と樹脂の間に接着剤の層が挟まると誘電損失(電気信号が熱として失われる割合)が増えやすく、半導体の放熱部材では、接着剤の層が界面熱抵抗(材料の境目で熱が伝わりにくくなる度合い)を高める要因になります。
他にも、工程数の多さによる製造コストの増加、薄型化・軽量化への対応の難しさ、といった課題があるといわれています。
- 誘電損失電気信号が材料の中を伝わる際に、一部が熱として失われる割合を指す。高周波の信号ほど影響が大きく、通信機器の基板材料では小さく抑えることが求められる。






