ニュース紹介
「NMRと輸送測定で明らかにした抵抗スイッチングの熱的自己組織化」
東京理科大学の伊藤哲明教授、小内貴祥助教、石井璃空氏、物質・材料研究機構の大池広志主任研究員、東京科学大学の賀川史敬教授、理化学研究所の加藤礼三研究員らの共同研究グループは、有機伝導体(d7-DMe-DCNQI)₂Cuの抵抗スイッチング状態において、金属相と絶縁相が共存することを明らかにしました。
研究グループは、物質の内部に敏感な1H-NMR測定と輸送測定を組み合わせました。核磁気緩和の測定では二つの緩和成分が現れ、その緩和時間はそれぞれ金属相と絶縁相の値に対応しました。つまり抵抗スイッチング状態は、均一な新しい電子相ではなく、金属相と絶縁相が物質内部で共存する状態でした。
この共存状態では金属相と絶縁相の割合が自律的に調整され、周囲温度を下げても試料の大部分が金属‐絶縁体転移温度の約79ケルビン付近に保たれる「温度固定効果」と、電流を減らすと反比例して電圧が上昇する「逆オーム則」が現れることが示されました。
出典:理化学研究所 2026年8月31日 プレスリリース
https://www.riken.jp/press/2026/20260831_2/index.html











