2026.09.07
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東北大学
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元発表:2026.09.07
東北大学ら、ルテニウムを単原子のまま炭素材料に高密度固定
ニュース紹介
「ルテニウム原子を炭素材料に高密度固定することに成功」
東北大学多元物質科学研究所/材料科学高等研究所の吉井丈晴准教授と、筑波大学、京都大学、アイントホーフェン工科大学、金沢大学、大阪大学の研究グループは、ルテニウム(Ru)を単原子の状態で炭素材料中に高密度で固定することに成功したと発表しました。
ルテニウムのような貴金属は含有量を増やすと原子同士が凝集しやすく、高密度な単原子触媒の実現は困難でした。
研究グループはボトムアップ合成法により、Ruを含む前駆体の分子構造を精密に設計し、これを炭素化しました。その結果、最大11重量%のRuを単原子状態で固定することに成功し、99%以上の選択率でギ酸を生成しています。本成果は『Angewandte Chemie International Edition』に中央ヨーロッパ時間2026年9月3日付で掲載されました。
出典:東北大学 2026年9月7日 プレスリリース
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2026/09/press20260907-01-ruthenium.html
FrontJournalの解説
この研究分野について
化学工業で使う触媒には、白金やルテニウムといった希少で高価な金属が使われます。塊のまま使うと内側の原子は反応に関わらないため、表面に出ている分しか働きません。
そこで研究が進んでいるのが単原子触媒です。金属を原子1個ずつばらばらに保てば、すべての原子が反応に参加でき、少ない量で同じ働きが期待できます。
①量を増やすと原子が寄り集まる
単原子触媒は理屈のうえでは効率が高い一方、実際に作るのが難しい材料です。
ルテニウムのような貴金属は、含有量を増やすと原子同士が凝集して塊になってしまいます。密度を上げようとするほど単原子でなくなるため、高密度な単原子触媒の実現が課題でした。
②分子を設計してから炭にする
研究グループが採ったのは、材料を後から加工するのではなく、はじめから設計するボトムアップ合成法です。ルテニウムを含む前駆体の分子構造を精密に設計し、これを炭素化しました。
その結果、最大11重量%のルテニウムを単原子の状態で固定できました。この材料を使うと、99%以上の選択率でギ酸が生成されています。
編集部からひとこと
作ってから整えるのではなく、分子の形を決めてから炭にする、という順番の入れ替えが要点です。混ぜ物の少ない選択率99%以上という数字は、分けて捨てる工程が減ることを意味します。ギ酸は水素を運ぶ形としても研究されており、使い道の広い物質です。
本記事は、FrontJournalが公開情報をもとに独自に分析した第三者コンテンツであり、対象企業・研究機関の公式見解ではありません。
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