市場課題|技能の継承やVRの場面で身体感覚が伝わりにくい

力加減の技能は継承が難しい
製造や農業、スポーツの現場では、力の入れ具合のように言葉では伝えにくい技能を、どう次の担い手へ引き継ぐかが課題です。農業では、基幹的農業従事者(主に自営農業に従事する人)が2020年の約136万人から2025年の約102万人へ減りました。熟練者が引退して担い手が減ると、技能を教わる機会は限られ、技能が途切れる恐れがあります。
映像と振動では重さを伝えにくい
VR(仮想現実)の装置では、映像と振動だけでは物の重さを伝えにくいとされます。普及した装置は皮膚の触覚を伝えるものが中心で、固有感覚を提示する装置は研究段階が中心とされてきました。このままでは、仮想空間の物の存在感が得られにくいままです。
他にも、外骨格型装置(手に機械の骨組みを被せる装置)が複雑で高価な点、手袋型の装置が指先の皮膚感覚を妨げる点、外出が難しい人の就労機会の少なさ、といった課題があるといわれています。
- 固有感覚筋肉・腱・関節の受容器を通じて受け取る身体の感覚を指す。手足の位置や動き、物の重さ、押し返される力を知る手がかりになり、仮想空間の物の存在感や、身体を自分のものと感じる感覚を生むうえで重要とされる。






