市場課題|MRIは体内の酸化還元を捉えにくい

MRIは微量の分子を写しにくい
MRIは臓器の形を細かく写せる一方で、体内に少量しかない分子を写すのは得意ではありません。MRIが捉える水や脂肪の水素原子核は、向きがそろう割合が100万分の1程度しかなく、信号そのものが弱いためです。そのため、酸化と還元に関わる分子の変化など、病気の初期に起きる変化を画像で確かめにくくなります。
高感度化の装置は大型で高価
MRIの感度を上げる超偏極(原子核の向きを高い割合でそろえた状態)の装置は、導入費用が数億円に上り、準備にも数時間かかります。従来の方式は、分子を極低温・強磁場の環境に置いて偏極させるためです。このため、超偏極を使う画像診断は一般の病院へ広がりにくい状況です。
他にも、被曝を伴う核医学検査(放射性の薬を体に入れて撮る検査)の負担や、強い磁場を保つための電力と保守の費用、といった課題があるといわれています。
- 超偏極原子核の小さな磁石の向きを、ふつうの状態よりはるかに高い割合でそろえた状態である。そろった原子核が多いほどMRIの信号は強くなり、少量の分子でも画像に写せるようになる。


