市場課題|溶接の熱変形は、手直しと計算時間の両面で負担が大きい

溶接の熱変形で手直しが必要
造船や自動車、建設機械の製造では、溶接の熱で生じる変形を、部材を曲げ戻して直す手直しが必要になります。溶接では、加熱部が膨張しようとして周囲に拘束されて塑性変形を受け、冷えるときの縮みが膨張量を上回るため、変形が残ります。溶接箇所が増えるほど変形は複雑になり、手直しの負担も膨らみかねません。
大規模な溶接解析は計算が長時間
溶接変形を計算で予測する熱弾塑性解析(溶接中の温度変化による膨張・収縮と、塑性変形を考慮する解析)は、要素数と溶接のパス数(溶接を重ねる回数)が増えるほど、計算時間が長くなります。大型構造物では、要素とパスの数が膨大です。計算に長い時間がかかれば、設計を見直すたびに解析を回せず、簡略化したモデルでの検討にとどまりかねません。
他にも、溶接の順序によって変わる変形の見積もり、複数の現象を同時に扱う難しさ、といった課題があるといわれています。
- 熱弾塑性解析溶接中の温度変化を求め、その温度による膨張・収縮と、力を除いても戻らない塑性変形を考慮して、変形と残留応力を計算する解析を指す。溶接では加熱と冷却で塑性変形が残るため、変形の予測に用いられる。






