市場課題|触媒にレアメタルが使われる一方、代替の鉄は制御しにくい

レアメタル触媒は調達に不安
高性能な触媒に使われるレアメタルは、供給に不安があります。電子材料や医薬品の触媒には、パラジウム、白金、ロジウムなどが使われてきましたが、埋蔵量が限られ、産地も特定の地域に偏っています。このままでは、価格の高騰や調達の遅れが起こり、素材の製造に影響が及びかねません。
鉄は反応の制御が難しい
有機合成の分野では長く、鉄は反応の制御が難しく、実用的な触媒には向かないと考えられてきました。鉄を使う反応は副反応(目的以外の物質が生じる反応)が多く、反応の経路も複雑なためです。代替が進まなければ、製造方法の選択肢はレアメタルを使うものに限られがちです。
他にも、レアメタルの採掘や精製の過程で生じる環境への負荷、パラジウムの主な原産国がロシアと南アフリカに偏っていること、電池や樹脂、塗料の製造でも触媒にレアメタルが使われてきたこと、といった課題があるといわれています。
- 触媒それ自身は変化せずに、化学反応を進みやすくする物質を指す。反応に必要なエネルギーを下げ、目的の化合物を効率よく得るために使われる。


