市場課題|髄鞘の形成不全や神経の断裂で、信号が伝わりにくくなる

髄鞘が育たず根本治療が難しい
髄鞘が十分に作られないと、大脳の白質(神経線維が集まる部分)が正常に形成されず、運動や発達に影響が出ます。先天性大脳白質形成不全症は、遺伝子の異常で髄鞘の形成不全が起こる指定難病で、生後まもなくの眼振(目の揺れ)や発達遅滞、痙性四肢麻痺(手足のこわばり)といった症状が現れる疾患です。根本的な治療法が確立しておらず、対症療法(症状を和らげる治療)が中心です。
脊髄の損傷で麻痺が生じる
脊髄が損傷すると、神経の通り道が損なわれ、麻痺が起こります。従来の医療では、麻痺の回復につながる治療法が限られているといわれる状況です。日本の脊髄損傷の慢性期(発症から時間がたった時期)の患者は、10万人以上いるといわれています。
他にも、自己免疫で髄鞘が壊れる多発性硬化症、神経細胞が失われるアルツハイマー病、運動症状が進むパーキンソン病への対応、といった課題があるといわれています。
- 髄鞘神経細胞から伸びる軸索を包む、脂質に富む膜である。電線の被覆のように信号を絶縁し、神経の信号を速く正確に伝える。中枢神経では、オリゴデンドロサイトという細胞が作る。


