2026.09.24 Craif 元発表:2026.09.17

Craif、尿ですい臓がんを調べるAI医療機器の試験で症例登録を完了

ニュース紹介

「Craif、薬事申請に向けたピボタル試験の症例登録・検体収集が完了」

Craif株式会社は、尿中のマイクロRNAなどをAIアルゴリズムで解析する、すい臓がんの診断補助医療機器プログラム(SaMD)について、2024年4月に始めた多施設共同ピボタル試験で、性能評価に必要な症例数の登録と検体収集を完了したと発表しました。

この医療機器は、すい臓がんが疑われるハイリスクの患者(2型糖尿病、慢性膵炎、膵癌家族歴などを持つ人)への使用を予定しています。尿中のマイクロRNAなどの発現量から算出したスコアで陽性・陰性を判定し、より精密な検査を行うかどうかの判断を助けることを想定しています。試験には川崎医科大学附属病院や鹿児島大学病院など全国12施設が参加しました。

今後はデータの整理と性能評価の解析を進め、最短で2026年の製造販売承認申請、2027年の薬事承認を目指すとしています。あわせて、東京都から第一種医療機器製造販売業の許可を取得しました。

出典:Craif株式会社 2026年9月17日 プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000454.000041883.html

FrontJournalの解説

この研究分野について

すい臓がんは、早い段階では症状が出にくく、見つかったときには進行していることが多いがんです。プレスリリースによると、5年相対生存率は10%程度にとどまり、日本の死亡数では2023年に胃がんを抜いて3位になりました。

一方で、CA19-9のような腫瘍マーカー(血液中で増える目印の物質)は早期には変化しないことも多く、早期発見に役立つスクリーニングの方法はまだ確立していません。そこで注目されているのが、マイクロRNA(細胞が分泌する短いRNA)のように、腫瘍が小さい段階から量が変わると考えられている目印です。

①ピボタル試験は承認申請の土台になる

ピボタル試験とは、医療機器や医薬品の承認申請に使う、性能や有効性を確かめるための中心となる試験です。今回は、すい臓がん患者、ハイリスクの人、健康な成人から集めた尿を使い、機械学習モデルの診断性能を評価します。

症例登録と検体収集の完了は、解析に必要なデータがそろったことを意味します。結果が出るのはこれからで、性能の数値はまだ公表されていません。

②AIを使う医療機器プログラムという位置づけ

この製品は、検査装置ではなくSaMD(ソフトウェアそのものが医療機器として承認を受けるもの)です。尿中の目印の量をAIでスコアにし、医師が精密検査に進むかを判断する材料にします。

同社は、自宅で尿を送ってがんのリスクを調べる検査サービス「マイシグナル」も提供しています。今回の製品は医療機関で使う診断補助として、国の承認を得ることを目指す点が異なります。

編集部からひとこと

すい臓がんは、早く見つける手段が乏しいことが長年の課題です。尿という負担の少ない検体で、精密検査に進むべき人を絞り込めるかどうか。12施設で集めたデータの解析結果が、その答えを示すことになります。承認申請に向けた次の発表に注目します。

FrontJournal編集部

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本記事は、FrontJournalが公開情報をもとに独自に分析した第三者コンテンツであり、対象企業・研究機関の公式見解ではありません。

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