ニュース紹介
「リチウム金属電池の保護膜形成をシミュレーションで可視化 ―原子レベルで解き明かした保護膜形成メカニズム―」
東京大学大学院工学系研究科の山田淳夫教授、竹中規雄特任講師、岩田大河大学院生(研究当時)、ENSTA Parisの Théophane Bernhard 大学院生(研究当時)らの研究グループは、第一原理計算結果を学習した機械学習力場による分子動力学(MD)シミュレーションと、自動反応解析手法を組み合わせることで、リチウム金属電池の性能を左右する保護膜である固体電解質界面(SEI)の初期形成過程を原子レベルで解析しました。約4,000原子からなる界面モデルを用いることで、従来の第一原理分子動力学計算では困難であった規模と時間スケールで、電解液の分解反応とSEI形成を追跡する計算手法を確立しました。
本研究では、電解液成分がリチウム金属表面で分解していく過程を追跡するとともに、シミュレーション中に生じる結合の生成・切断を自動的に検出し、反応経路を体系的に抽出しました。また、リチウム金属表面近傍にLi₂O、その外側にLiFが分布する傾向を明らかにし、実験で報告されているSEIの空間構造と整合する結果を得ました。
出典:東京大学 2026年10月28日 プレスリリース/掲載誌:npj Computational Materials/DOI:10.1038/s41524-026-02271-y
https://www.t.u-tokyo.ac.jp/press/pr2026-10-28-001



