ニュース紹介
「がん細胞が生む一酸化炭素から抗がん剤合成に成功-がんを選択的に治療する生体内合成化学治療への応用に期待-」
理化学研究所(理研)開拓研究所 田中生体機能合成化学研究室の田中克典主任研究員(東京科学大学 物質理工学院 応用化学系 教授)らの研究チームは、がん細胞が過剰に産生している代謝物である一酸化炭素(CO)を原料として、がん細胞の中で抗がん剤を合成することにより、がん細胞の増殖を抑制することに成功しました。
研究チームは、アルブミンと呼ばれるタンパク質の疎水性ポケット内部にパラジウム錯体を固定した「アルブミン-パラジウム複合体」を開発しました。生体内では不安定なパラジウム錯体をアルブミンで保護することで、がん内因性の一酸化炭素を捕捉・活性化し、フェナントリジノン誘導体と呼ばれる抗がん剤へと変換できるようになりました。
本研究成果は、がんを選択的に治療する「生体内合成化学治療」への応用が期待されます。論文は科学雑誌「Nature Communications」オンライン版(9月17日付)に掲載されました。
出典:理化学研究所 2026年9月29日 プレスリリース
https://www.riken.jp/press/2026/20260929_2/index.html



