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「脳が予想外の音を的確に見つける仕組み」
理化学研究所脳神経科学研究センター神経動態イメージング研究チームの岡部繁男チームディレクター、東京大学大学院医学系研究科の水谷俊介特任研究員(研究当時)、同研究科精神医学分野の笠井清登教授、兵庫県立大学大学院情報科学研究科の郷康広教授らの共同研究グループは、脳が予想外の音を的確に見つけるための神経回路を大脳皮質の中に特定し、その仕組みが統合失調症のモデルマウスでは障害されていることを発見したと発表しました。研究では、マウスの大脳皮質の聴覚野の浅層に存在する神経細胞集団が強く結び付いたクラスターを形成し、予想外の音を増幅して脳内に誤差信号を生み出すことを明らかにしています。さらに、統合失調症のモデルマウスではこの神経細胞集団によるクラスター化が弱まり、遺伝子発現やシナプスの障害を伴うことを発見したとしています。発表では、同じ高さの音を繰り返し聞かせ、その中に時々違う高さの音を挟むと特異的な脳波が観察される現象がミスマッチ陰性電位と呼ばれ、統合失調症の患者ではこの反応が減弱していることが知られており、信頼性の高いバイオマーカーの一つであると説明されています。研究グループは、言葉によるコミュニケーションを支える脳機能の理解や、統合失調症などの精神疾患のバイオマーカーの開発、疾患の層別化への貢献が期待されるとしています。成果は科学雑誌Science Advancesオンライン版に8月14日付で掲載されました。
出典:理化学研究所 2026年8月19日 プレスリリース
https://www.riken.jp/press/2026/20260819_1/index.html



