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「水や体液に強い透明導電膜の開発に成功」
理化学研究所開拓研究所染谷薄膜素子研究室のスン・ルル研究員、染谷隆夫主任研究員、福田憲二郎客員研究員らの国際共同研究グループは、雨水・海水・体液などの水系環境でも安定して動作する、溶液プロセスによる透明導電ナノ膜を開発したと発表しました。従来の透明導電膜は水やイオンにより剝離や腐食が起きやすく、追加の封止膜を使うと厚く硬くなる課題があったとしています。今回開発したのは厚さ約200ナノメートルの透明導電ナノ膜「二相パーコレーションネットワーク(BIPIN)」です。銀ナノワイヤを基板上に塗布して導電ネットワークを形成し、その後に導電性高分子とフッ素系イオノマーから成るポリマー相を塗布する手順で作製します。ポリマー相が金属ナノワイヤの隙間に入り込み、電気を通すネットワークを保ちながら水やイオンの侵入を抑えるとしています。水接触角はBIPINが94.6度で、多層カーボンナノチューブの16.5度、導電性高分子(PEDOT:PSS)の35.1度、銀ナノワイヤ膜の32.4度より大きい値でした。雨水、リン酸緩衝生理食塩水、海水へ600分浸した後の電気抵抗増加はBIPINが15.8±5.1%だったのに対し、PEDOT:PSSや銀ナノワイヤ膜は200%以上、多層カーボンナノチューブは5,000%以上増加したとしています。皮膚上に直接成膜して水中で筋電図を計測しながら血管像を取得できること、9チャンネルの透明な脳表面電極としてマウス皮質脳波の計測と2光子励起顕微鏡による脳血管イメージングを同時に行えることを示しました。成果は科学雑誌Nature Communicationsオンライン版に8月7日付で掲載されました。
出典:理化学研究所 2026年8月20日 プレスリリース
https://www.riken.jp/press/2026/20260820_2/index.html


