ニュース紹介
「家畜における一過性腸内かく乱を改善する好熱菌」
理化学研究所生命医科学研究センター粘膜システム研究チームの大野博司チームディレクター、宮本浩邦客員主管研究員、共生微生物叢研究チームの須田亙チームディレクターらと、九州大学、千葉大学、金沢大学、広島大学、北里大学、慶應義塾大学先端生命科学研究所、国立健康危機管理研究機構による共同研究グループは、高温発酵飼料由来の好熱菌であるカルディファーメンティバシラス・ヒサシイ(C.hisashii)が、家畜モデルの子牛の下痢を改善(寛解)する仕組みの一端を、統合マルチオミクス解析によって明らかにしたと発表しました。発表では、薬剤耐性菌のまん延を防ぐために、抗生物質に頼らない畜産経営が世界的に求められている中で、本研究の成果は貴重なアプローチの一つであることが示唆されているとしています。畜産業界では家畜の下痢による消化不良が生産性に悪影響を及ぼし、死亡率を増加させますが、多くの場合、細菌やウイルス感染以外に可能性のある病因を特定することは困難だと説明されています。哺乳類の腸管には多様な微生物が生息しており、健康な腸内マイクロバイオームは腸管の上皮細胞を損傷から守ることが知られています。そのため近年は、乳酸菌を用いたプロバイオティクスや糞便マイクロバイオータ移植による下痢治療が試みられているとしています。成果は科学雑誌Microbiomeオンライン版に8月5日付で掲載されました。
出典:理化学研究所 2026年8月21日 プレスリリース
https://www.riken.jp/press/2026/20260821_3/index.html



