ニュース紹介
「レーザーで原子核の周辺環境を可視化~「固体原子核時計」を高精度化するレーザーメスバウアー法を実現~」
岡山大学学術研究院先鋭研究領域(異分野基礎科学研究所)の平木貴宏助教(特任)、吉村浩司教授、吉見彰洋准教授、増田孝彦准教授、高取沙悠理日本学術振興会特別研究員PD、岡井晃一助教(特任)、オーストリア・ウィーン工科大学のThorsten Schumm教授らによる国際共同グループは、固体中のトリウム229原子核をレーザーで励起し、その周囲の局所環境を調べる「レーザーメスバウアー分光」法を開発したと発表しました。メスバウアー分光は物質の中で原子核がどのような環境にあるかを調べる方法として化学、地質学、物性物理学などで広く使われてきましたが、これまではガンマ線しか使えず、大型装置と放射線源が必要だったとしています。研究では、低いエネルギーで励起できる原子核として知られるトリウム229に着目し、真空紫外レーザーを用いた分光により、フッ化カルシウム結晶中のトリウム229原子核のわずかなエネルギーの違いを観測しました。その結果、結晶中にトリウム229が入り込むサイトが4種類あることを発見し、それぞれの励起状態の寿命を調べ、主要な2種類については実験データと理論計算を組み合わせて周囲の原子配列を推定したとしています。成果は2026年8月20日(現地時間)に米国の科学雑誌Scienceに掲載されました。
出典:科学技術振興機構(JST)・岡山大学 2026年8月21日 プレスリリース
https://www.jst.go.jp/pr/announce/20260821/index.html



