2026.09.10 科学技術振興機構(JST) 元発表:2026.09.09

JST、大学の技術を企業へ橋渡しするA-STEPで86件を採択

ニュース紹介

研究成果展開事業 研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP) 産学共同 ステージⅠ(育成フェーズ)/ステージⅡ(本格フェーズ) 2026年度募集における新規採択課題の決定について」

科学技術振興機構JST)は、研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)産学共同の2026年度募集において、ステージⅠ(育成フェーズ)69件、ステージⅡ(本格フェーズ)17件の新規採択課題を決定したと発表しました。

A-STEP 産学共同は、社会課題の解決などに向けた技術移転を支援するプログラムです。ステージⅠは、大学公的研究機関などにおける新規性・優位性のある基礎研究成果を企業などとの共同研究につなげるまで磨き上げ、産学のマッチングを行い共同研究体制の構築を目指します。ステージⅡは、大学等の技術シーズについて企業等との共同研究により実用化に向けた可能性を検証し、中核技術の構築に資する成果の創出と、大学等から企業等への技術移転を目指します。

募集期間は2026年2月25日から4月21日までで、ステージⅠに721件、ステージⅡに87件の応募がありました。外部専門家の協力の下、技術シーズの独創性・優位性、イノベーションインパクト、目標・計画、実施体制、遂行能力などの観点から審査し、採択課題が決定されています。採択の内訳は、ステージⅠがICT・電子デバイス・ものづくり分野26件、機能材料分野17件、アグリ・バイオ分野26件、ステージⅡが同じ順に7件、4件、6件です。研究開発期間と研究開発費は、ステージⅠが最長2.5年・年額上限1,500万円のグラント、ステージⅡが最長4.5年・年額上限2,500万円のマッチングファンドとされています。

出典:科学技術振興機構(JST) 2026年9月9日 プレスリリース
https://www.jst.go.jp/pr/info/info1870/index.html

FrontJournalの解説

この研究分野について

大学研究室で確かめられた原理が、そのまま製品になることはほとんどありません。論文になった段階では、研究用の小さな規模でしか動かしておらず、企業量産販売判断できる材料がそろっていないためです。

この段階を越えるには、企業と一緒に条件を詰める期間が必要です。ただし成果が出るかどうかが読めないため、企業だけでは負担しにくく、公的な資金で後押しする仕組みが各国に置かれています。

①組む相手を探す段階と実用化を確かめる段階

技術の成熟度によって、必要な支援の形は変わります。共同研究の相手をこれから探す段階と、相手が決まって実用化の可能性を確かめる段階では、期間も金額も、資金の出し方も同じではありません。

A-STEP 産学共同は、この2つをステージⅠ(育成フェーズ)とステージⅡ(本格フェーズ)に分けています。ステージⅠは技術シーズを磨き上げて産学のマッチングまでを目指し、ステージⅡは共同研究で実用化の可能性を検証し、大学から企業への技術移転までを目指します。

②通ったのは応募808件のうち86件

今回の募集には、ステージⅠに721件、ステージⅡに87件の応募がありました。採択はそれぞれ69件と17件で、通ったのは1割前後です。審査では、技術シーズの独創性・優位性に加えて、目標・計画、実施体制遂行能力までが見られています。

分野の内訳は、ステージⅠがICT・電子デバイス・ものづくり26件、機能材料17件、アグリ・バイオ26件で、3分野にほぼ均等に分かれました。支援の条件は段階で異なり、ステージⅠは最長2.5年・年額上限1,500万円グラント、ステージⅡは最長4.5年・年額上限2,500万円のマッチングファンドです。マッチングファンドは企業側も資金を出す形なので、ステージⅡは企業の負担を伴う本気度が前提になります。

編集部からひとこと

採択された課題の一覧には、大学名と研究者名、課題名が並びます。組込みFPGA実用化開発超高速原子間力顕微鏡の広帯域化など、企業と組めば製品に近づく段階の技術が並んでおり、これから共同研究の相手を探す技術の目録としても読めます。ステージⅡの17件は企業が資金を出す前提のため、実際に事業化まで進む確率は相対的に高いと考えられます。

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本記事は、FrontJournalが公開情報をもとに独自に分析した第三者コンテンツであり、対象企業・研究機関の公式見解ではありません。

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